40代で派遣社員として働き続けるべきか、悩んでいませんか?収入の不安定さやキャリアアップへの不安など、将来への漠然とした不安を抱えている方もいるかもしれません。

本記事では、40代で派遣社員として働くメリット・デメリットを徹底解説します。さらに、派遣社員の注意点や正社員になるための具体的な方法まで詳しくご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。

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40代で派遣はやめたほうがいいと言われる5つの理由

40代になると派遣社員として働き続けることに不安を感じる人が増え、派遣はやめたほうがいいという意見も耳にするようになります。なぜ、40代で派遣はやめたほうがいいと言われるのでしょうか?その理由を5つ解説します。

1.収入が不安定になりやすい

派遣社員の収入は、就業した時間に応じて支払われる仕組みです。そのため、契約期間が終了したり、派遣先企業の業績が悪化して契約を更新してもらえなかったりすると、収入が途絶えてしまう可能性があります。

項目正社員派遣社員
雇用形態直接雇用間接雇用
契約期間無期雇用(原則)有期雇用
給与形態月給制時給制
収入の安定性安定している不安定

上記のように、派遣社員は時給制で働くことが一般的であり、雇用契約も更新制であるため、どうしても収入が不安定になりやすいという側面があります。

また、病気やケガなどで就業できない場合、正社員であれば傷病手当金や有給休暇を取得できますが、派遣社員の場合は収入が減ってしまうケースがあります。このように、派遣社員として働く場合は、収入が不安定になるリスクを常に考慮しておく必要があります。

2.キャリアアップの道が狭まる

40代で派遣社員として働き続けると、キャリアアップの道が狭まる可能性があります。企業は将来性を見据えて人材を採用するため、年齢を重ねた派遣社員よりも若い正社員を育成する傾向があります。

また、派遣社員は正社員と比較して、昇進や昇給の機会が限られています。たとえスキルや経験を積んでも、派遣社員という立場では、正社員のようにキャリアアップしていくことは難しいでしょう。

このように、キャリアアップという観点から見ると、派遣社員よりも正社員の方が有利です。40代で派遣社員として働き続ける場合は、将来のキャリアプランについて慎重に検討する必要があります。

3.年齢によるハンデを感じやすい

40代になると20代や30代の求職者と比較して、年齢によるハンデを感じやすくなるという現実があります。企業の中には、若い世代を採用したいと考えるところもあり、40代以降の採用に消極的なケースも少なくありません。

しかし、必ずしも悲観的になる必要はありません。40代で豊富な経験やスキルを持つ人材は、企業にとって貴重な存在となるケースもあります。年齢によるハンデを乗り越えるためには、自身の強みを明確に理解し、それを効果的にアピールすることが重要です。

4.スキルアップの機会が少ない

正社員の場合、企業側が研修費用などを負担し、社員の育成に力を入れているケースが多いです。一方で派遣社員の場合、教育制度が整っていない、またはあっても派遣社員は対象外というケースが少なくありません。

また、派遣社員は契約期間が満了すると別の職場に移動することが一般的です。そのため、一つの職場で長期的にキャリアを積み、専門性を高めていくことが難しくなります。

もちろん、派遣の仕事内容によってはスキルアップできるものもありますが、キャリアアップを目的とするならば、派遣社員として働くことは必ずしも最適な選択とは言えないでしょう。

5.人間関係の構築が難しい

派遣社員はプロジェクトや部署単位で仕事をすることが多く、会社全体の動きを把握しにくい立場にあります。

正社員は、長期間にわたり同じ部署で働くため、自然と人間関係が深まっていきます。飲み会や社員旅行などの社内行事に参加する機会も多いため、親睦を深める場も多いです。

一方、派遣社員はこれらの機会に参加しにくい場合があり、人間関係構築の機会が限られるという現状があります。また、派遣社員は契約期間が満了すると、別の職場へ異動することもあります。

せっかく築いた人間関係も、異動によって途切れてしまう可能性があるため、深い関係を築くことに躊躇してしまう派遣社員もいるでしょう。このような状況から、派遣社員は職場において孤立感を感じやすく、仕事へのモチベーション低下につながる可能性も懸念されます。

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40代でも派遣で働く5つのメリット

40代で派遣として働くことは必ずしも悪いことばかりではありません。様々なメリットが存在しますのでご紹介します。

1.ライフスタイルに合わせた働き方ができる

正社員の場合、フルタイム勤務が基本で、残業や休日出勤もあります。そのため、プライベートの時間を確保することが難しい場合も少なくありません。

一方、派遣社員はライフスタイルに合わせて、仕事内容や勤務時間、勤務日数などを自由に選択できます。また、時短勤務や残業なしの仕事を選ぶことも可能です。

さらに、週3日勤務や週4日勤務の仕事も多いので、家事や育児、趣味、学習などと両立しやすいというメリットもあります。

2.自分のスキルや経験を活かせる仕事を選べる

40代の方は20代、30代と比べて多くの経験やスキルを積んできているはずです。正社員として働いていた経験があれば、その経験を活かして、派遣社員として働くことも可能です。

例えば、経理や人事、営業事務、一般事務、貿易事務など、専門的なスキルや経験が求められる職種に就くこともできます。もちろん、未経験の職種に挑戦することも可能です。

40代で派遣として働く場合は、自分のスキルや経験を活かせる仕事を選ぶことで、やりがいを感じながら働くことができるでしょう。

3.さまざまな業界・職種を経験できる

派遣の働き方の特徴として、さまざまな業界や職種を経験できるという点が挙げられます。一つの企業に勤め続けるよりも、多くの企業や職種を経験することで、自身のキャリアプランを見直したり、新たな発見に繋がる可能性があります。

もちろん、一つの企業に長く勤めることで専門性を高めることも可能です。派遣社員として働く場合は、まず自身のキャリアプランを明確にすることが重要です。

4.家庭と両立しやすい

派遣の働き方は、家庭と両立しやすい点が大きなメリットです。家庭の事情に合わせて、仕事内容や時間、勤務日数などを柔軟に選択できます。

例えば、子育て中の主婦の方であれば、子どもの保育園や学校の行事に合わせて勤務時間を調整したり、夏休みなどの長期休暇を取得したりすることも可能です。

また、勤務地も自宅から近い場所を選べるため、通勤時間を短縮し、家族との時間を増やすことができます。家庭の事情に合わせて柔軟に働けるという点で、家庭との両立を目指せる働き方と言えるでしょう。

5.収入が安定しやすい場合もある

派遣社員の収入は時給制か月給制のいずれかですが、派遣の仕事には時給制だけでなく月給制のものもあります。数は多くないものの、パートやアルバイトに比べると月給制の仕事を見つけやすい傾向にあります。

月給制のメリットは、毎月の給与額が固定される点です。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの休日が多い時期でも、収入が安定しているため安心です。

40代で派遣として働く場合は、自身のライフスタイルや希望する働き方に合わせて収入形態を選択すると良いでしょう。

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40代で派遣として働く上での注意点は4つ

40代で派遣として働くことは、メリットもあればデメリットもあります。安定した働き方を続けるためには、注意すべき点がいくつかあります。

1.キャリアプランを明確にする

40代で派遣として働く場合、まず「キャリアプラン」を明確にすることが重要です。

漠然と派遣で働き続けるのではなく、将来どうなりたいのか、どんな仕事がしたいのかを具体的に考えてみましょう。キャリアプランを立てることで、目指すべき方向性や必要なスキルが見えてきます。

例えば、正社員を目指したいのであれば、派遣で働きながら正社員登用制度のある企業を探したり、転職活動に有利な資格取得を目指したりする必要があります。また、フリーランスとして独立したいのであれば、必要なスキルを磨いたり、人脈を広げたりする必要があるでしょう。

キャリアプランが明確であれば、仕事選びの軸も定まり、モチベーションを高く維持できます。

2.常に情報収集を行う

40代で派遣として働く場合、常に情報収集を行うことは非常に重要です。情報収集によって、自身のキャリアプランをより具体的に描き、市場価値を高めるための戦略を立てることができます。

40代ともなれば、これまでの経験やスキルを活かせる仕事に就きたいと考えるでしょう。そのため、自分の専門分野や興味のある業界の動向を常に把握しておく必要があります。

また、企業の採用動向や求める人物像なども重要な情報です。企業のホームページや求人情報サイトなどを活用し、どのようなスキルが求められているのか、どのようなキャリアパスが描けるのかを調べてみてください。

3.複数の派遣会社に登録する

複数の派遣会社に登録することで、より多くの求人情報を得ることができます。また、それぞれの派遣会社の特徴を理解できれば、自分に合った会社を見つけることも可能です。

派遣会社の種類特徴
大手派遣会社求人数が多い
特化型派遣会社特定の業界・職種に特化している
地域密着型派遣会社地域に密着した求人を紹介

自分に合った派遣会社を見つけることで、仕事探しがスムーズに進みます。複数の派遣会社に登録し、積極的に情報を収集しましょう。

4.派遣会社の担当者と良好な関係を築く

派遣会社に登録したら、担当のコーディネーターと良好な関係を築くことが、希望に合った仕事を見つける近道となります。良好な関係性を築くことで、コーディネーターはあなたの希望やスキルを深く理解し、最適な求人を紹介してくれる可能性が高まります。

コーディネーターとの信頼関係は、仕事探しにおける大きな力となります。たとえ希望の仕事が見つからなくても、誠実な対応を続けることで、コーディネーターはあなたの熱意を感じ、より親身になってサポートしてくれるでしょう。

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40代で派遣から正社員になる方法は5つ

40代で派遣社員として働いている方が、正社員を目指したいと考える場合もあるでしょう。ここでは、派遣社員から正社員になるための具体的な方法を5つご紹介します。

1.派遣先で実績を積む

派遣の働き方でも、正社員と同様に仕事で実績を積むことは可能です。実績を積めば、派遣先での契約更新に繋がりやすくなり、収入の安定に繋がります。

また、実績は正社員への道も開きます。具体的な実績の積み方として、業務目標を達成することはもちろん、周囲からの評価を高めることも重要です。派遣社員としての実績を積み重ね、自身のキャリアアップに繋げましょう。

2.資格取得に挑戦する

資格取得は、40代で派遣から正社員を目指す上で有効な手段の一つです。専門知識やスキルを証明できる資格を取得することで、企業に対して自身の市場価値をアピールできます。

ただし、目指す業種によって取得が有利に働く資格は様々です。どんな資格を取得すればよいか迷う場合は、転職エージェントなどに相談してみましょう。

40代からでも遅すぎることはありません。ぜひ前向きに資格取得を目指し、キャリアアップを実現させてください。

3.スキルアップのための自己投資を行う

市場価値を高めて企業にとって魅力的な人材になるために、積極的に自己投資を行いましょう。

自己投資には、費用がかかるものから、無料でできるものまで、様々な方法があります。自分に合った方法を選び、継続的にスキルアップに励むことが大切です。

投資の種類費用期間効果
資格取得長期専門知識・スキル習得
通信講座中期専門知識・スキル習得
セミナー参加短期最新情報・人脈構築
読書短期~長期知識習得・視野拡大
オンライン学習低~高短期~長期幅広い分野の学習

これら以外にも、ボランティア活動や副業などを通してスキルアップを目指す方法もあります。費用や期間だけでなく、自分のライフスタイルや学習スタイルに合った方法を選び、継続的に投資してみてください。

4.転職エージェントを活用する

40代で正社員を目指すにあたって、転職エージェントの活用は非常に有効な手段です。転職エージェントは、非公開求人を含む幅広い求人情報を持ち、あなたのスキルや経験にマッチした企業を紹介してくれます。

転職活動は、自分だけで行うと情報収集や企業との交渉などに時間と労力がかかり、負担が大きくなってしまいがちです。転職エージェントを活用することで、これらの負担を軽減し、効率的に転職活動を進めることができます。

5.職業紹介事業者に相談する

職業紹介事業者は、求職者と企業の橋渡しをする役割を担います。希望する条件やキャリアプランを伝えれば、適切な求人を紹介してもらえる可能性があります。

また、企業側の情報も持っているため、自分に合った企業かどうかを判断する材料を提供してくれるでしょう。自分に合った仕事を見つける上で、心強い味方になってくれます。

例えば、派遣会社から紹介された企業の評判が気になる場合、職業紹介事業者に相談することで、より詳しい情報を得られることがあります。事業者は労働環境のブラック具合や企業の業績、将来性なども含めて客観的な情報を提供してくれるため、応募前に企業の実態を把握し、安心して転職活動を進めることが可能です。

転職活動は情報戦です。自分だけで抱え込まず、積極的に専門家の力を借りることで、成功確率を高めましょう。

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まとめ

40代で派遣社員として働くべきか悩んでいる方に向けて、この記事では派遣で働くメリット・デメリット、注意点、正社員になる方法を解説しました。

派遣社員は、ライフスタイルに合わせた働き方ができ、自分のスキルを活かせる仕事を選べる一方、収入やキャリアアップの不安定さ、年齢によるハンデ、スキルアップ機会の少なさ、人間関係構築の難しさといったデメリットも存在します。

最終的に派遣として働くか、正社員を目指すかは、個々の状況や価値観によって異なります。この記事が、40代の方のキャリアプランを考える上での参考になれば幸いです。

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