
「フリーターって悪いの?」と悩んでいませんか? 今の時代、正社員だけが正解とは限りません。フリーターには、時間の融通が利いたり、多様な経験を積めたりといったメリットがある一方で、収入の不安定さやキャリア形成の難しさといったデメリットも存在します。
本記事では、フリーターのメリット・デメリットを解説し、後悔しない働き方、そして充実した人生を送るためのヒントをお伝えします。

フリーターを取り巻く現状

フリーターとは、主にアルバイトやパートといった非正規雇用で生計を立てている人々を指し、総務省の定義では15〜34歳のパート・アルバイト就業者とその希望者とされています。近年、フリーター全体の数は男女ともに減少傾向です。
しかし、若年層の人口減少に対して、25歳以上のフリーターは依然として多く、特に男性の35〜44歳では50万人を超えており、フリーターの高齢化の進みが懸念されています。一方で、女性では25〜34歳の層が最も多く、結婚や出産を機に正規雇用から非正規に移行する「主婦パート」の存在が影響していると考えられます。
産業別にみると、男女ともにサービス業や製造業での就業が多く見られ、女性は医療・福祉分野での割合が高いのに対し、男性は情報通信業など専門性の高い職種にも就いており、性別による傾向が明確に表れています。

フリーターのメリット5つ
フリーターとして働く5つのメリットを紹介します。
1.時間の融通が利きやすい
フリーターの働き方の大きなメリットは、時間の融通が利きやすい点です。シフト制勤務が多く、自分の予定に合わせて働けるため、趣味や家事、学業との両立がしやすくなります。
また、短時間勤務や掛け持ちも可能で、多様な経験が積める点も魅力です。ただし、希望通りのシフトに入れなかったり、急な変更があったり、収入が不安定になりやすかったりする点には注意が必要です。
2.多様な経験を積める
フリーターは正社員に比べて様々な職種や職場を経験しやすいという特徴があります。アルバイトやパートは採用までの期間が短く、興味のある分野に挑戦しやすいため、接客や販売、事務、イベントスタッフ、教育など多様な職種を経験できます。
これにより、接客スキルやPCスキル、指導力など幅広いスキルが身につきます。また、異なる職場環境で働くと、企業文化や人間関係への理解が深まり、自分に合った働き方を見つける手助けにもなります。
将来のキャリアを模索するうえで、フリーターという働き方は貴重な経験の場とも言えるでしょう。
3.人間関係のストレスが少ない場合もある
フリーターは人間関係のストレスが少ない場合もあります。正社員の場合、同じ職場で長期間働くため、人間関係の悩みは避けられない場合も多いです。
中には、上司の性格や仕事の教え方に不満を感じ、ストレスを抱える人もいるでしょう。上司の言い分がコロコロ変わったり、高圧的な態度をとられたりすると、精神的に疲弊してしまうケースがあります。
4.自分のペースで働ける
フリーターの大きなメリットの一つは、自分のペースで働けることです。これは、特に、心身の健康に不安を抱えている人にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
そのような人にとって、フリーターという働き方は、自分の体調に合わせて労働時間や仕事量を調整できるため、心身の健康を維持しながら働く上で、重要な選択肢となり得ます。また、自分のペースで働くと、仕事以外の活動にも時間を割けます。
趣味や勉強、家族との時間など、自分の時間を大切にしたい人にとって、フリーターは魅力的な働き方と言えるでしょう。
5.興味のある分野に挑戦しやすい
フリーターは時間の融通が利くため、自分の興味関心のある分野に挑戦しやすい働き方です。たとえば、音楽、ファッション、スポーツ、旅行、語学、ITなど、多様な分野でアルバイト経験を積目ます。
例えば、アパレル販売、スポーツジムのスタッフなど、実務を通じて専門知識やスキルを身につけられるのも大きな魅力です。こうした経験は将来、その分野で正社員として働くためのステップにもなります。
フリーターとして様々な分野に挑戦すれば、自分の可能性を広げるチャンスが得られます。
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フリーターのデメリット5つ
フリーターとして働くときは、デメリットをよく理解しておくといいでしょう。フリーターの主なデメリットは以下の5つです。
1.収入が低い・不安定
フリーターの収入は、正社員と比べて低い傾向にあります。厚生労働省の調査によると、20代前半のフリーターの平均年収は約180万円ですが、同年代の正社員は約205万円です。
30代でもフリーターは約21万円なのに対し、正社員は約28万円と、7万円もの差が生じています。フリーターは収入が不安定な点も大きなデメリットです。
シフト制の職場が多いため、勤務時間が変動しやすく、稼げる金額も一定ではありません。病気やケガで働けなくなると収入が途絶えてしまうリスクもあります。
2.社会的な信用が低い
フリーターは正社員と比べて社会的な信用が低いと見なされがちです。その背景には、雇用形態や収入の不安定さがあります。
正社員は企業に所属し安定した収入があるため信用を得やすいのに対し、フリーターはシフトや契約の変更によって収入が変動しやすく、企業都合で雇用が終了する可能性もあるでしょう。こうした不安定さは、クレジットカードの審査や住宅ローンの申請、賃貸物件の契約など、生活に直結する場面で不利に働く場合があります。
3.スキルアップの機会が少ない
フリーターは正社員に比べてスキルアップの機会が少ない傾向があります。その理由として、短期的な雇用が多く、同じ職場で専門的なスキルを継続して習得するのが難しい点が挙げられます。
また、正社員には企業による研修やセミナーなどの教育訓練の機会がありますが、フリーターにはこうした支援が少なく、自主的に学ぶ必要があります。さらに、昇進や昇格といったキャリアパスもほとんどないため、仕事内容が固定されやすく、成長のチャンスが限られています。
こうした環境の中でスキルアップを目指すには、自ら積極的に学習や経験を重ねる姿勢が重要です。
4.将来のキャリア形成が難しい
フリーターとしての期間が長くなると、正社員への転職が難しくなる可能性があります。アルバイトを通じて多様な職種を経験できる一方で、専門性を深める機会が限られ、採用担当者から「責任感に欠ける」「すぐ辞めるのでは」といった否定的な印象を持たれる場合があります。
特に年齢が上がると、年齢相応のスキルが求められるため、フリーター歴が不利に働くケースも考えられるでしょう。正社員を目指すには、資格取得や自己PRの準備、明確なキャリアプランの提示など、ギャップを埋める努力が必要です。
5.社会保障が不安定
フリーターの場合、社会保障が不安定になる可能性があります。正社員であれば、健康保険や厚生年金に加入するのが一般的ですが、フリーターの場合は、これらの社会保障制度に加入していないケースがあります。
フリーターが加入できる社会保障制度には、国民健康保険や国民年金があります。国民健康保険料は、前年の所得に応じて金額が決まり、各自治体の支払いが必要です。国民年金は、原則として20歳以上60歳未満のすべての人が加入する制度です。
フリーターの場合、収入が不安定になりがちで、保険料の支払いが難しくなる可能性があるのでよく考えておきましょう。
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後悔しないフリーターの働き方
フリーターとして充実感を得ながら将来の不安を軽減するには、戦略的な働き方が重要です。短期・長期の具体的な目標を設定すれば、日々の仕事にも意義が生まれます。
スキルアップや資格取得に取り組むと市場価値を高め、将来のキャリアの選択肢も広がります。収入が不安定になりがちなため、計画的な貯金も欠かせません。
また、将来的に正社員・フリーランスなどの働き方を目指すのかを考えるのも大切です。加えて、健康保険や雇用保険など社会保障制度の理解を深め、いざという時の備えもしておきましょう。
自分に合った働き方を見つける意識が求められます。

フリーターの何が悪い?のよくある質問3つ
フリーターの何が悪いについてよくある質問を3つまとめました。
質問1.フリーターに向いている性格や人とは?
フリーターに向いているのは、自由な働き方を求める人です。時間に縛られず、自分のペースで働きたい、様々な仕事に挑戦したいという人にはメリットが大きいでしょう。
責任ある立場や人間関係のストレスを避けたい人も、フリーターという働き方が合うかもしれません。また、自己管理能力が高いところも重要です。
収入が不安定になりやすいフリーターは、計画的な収支管理が必須です。目標意識を持ち、スキルアップやキャリアプランを自ら考え、実行できる人は、フリーターとして充実した時間を過ごせるでしょう。
質問2.フリーターで働く上で注意すべき点はありますか?
フリーターで働く上で注意すべき点は、メリットの裏返しとなるデメリットへの対策です。まず、収入の不安定さを認識し、生活費を賄えるだけの収入を確保できるか、計画的な収支管理を徹底する必要があります。
また、社会保険や年金などの社会保障制度への理解も重要です。企業に所属する正社員とは異なり、自身で手続きを行う必要がある場合が多いからです。
次に、スキルアップやキャリア形成への意識的な取り組みが欠かせません。フリーター期間が長期化すると、正社員への転職が困難になるケースも少なくありません。
そのため、将来どのようなキャリアを描きたいのかを明確にし、それに必要なスキルを習得するための努力を継続的に行うべきです。資格取得の勉強や、就業しながらスキルアップできる仕事を選ぶなど、将来への投資を怠らないようにしましょう。
質問3.フリーター生活で貯金をするコツはありますか?
フリーターでも貯金は可能です。まずは家計簿アプリなどで収入と支出を把握し、無駄遣いを洗い出します。
食費は自炊、交際費は無料のレジャーを活用、通信費は見直しなどで節約をしてみましょう。目標設定も重要です。
「旅行資金○万円」など具体的な目標でモチベーションを高めます。給料日に一定額を貯金する「先取り貯金」も効果的。自動積立を利用するのも便利です。
収入アップも貯金の近道です。スキルアップで時給の高い仕事を目指すのも一つの手段です。フリーターでも工夫次第で貯金はできます。
小さなことから始め、コツコツ続けることが大切です。
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まとめ
フリーターという働き方には、メリット・デメリットがあり、どちらを選ぶかは個人の価値観や人生設計によって大きく異なります。「フリーターは何が悪い?」と考える人にとって、大切なのは“後悔しない”働き方を見つけることです。自分らしい働き方を模索し、充実した人生を築きましょう。
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